FBIの発表によれば、2023年の暗号資産(仮想通貨)関連の詐欺被害額が、前年から45%増加し、56億ドル超に上ったのだそうで、取引処理のスピードの速さや不可逆性を利用した詐欺が増えているのだそうです。
暗号資産取引は、一般に公開されているブロックチェーン上に記録されるため、FBIなど当局が容易に資金を追跡することができるのですが、資金が即座に海外に送金されるケースも多く、海外では資金洗浄(マネーロンダリング)に対して厳しい法律を適用していない国・地域もあることなどが捜査を困難にしているようで、昨年の暗号資産関連の詐欺被害に投資詐欺が占めた割合は71%だったのだとか。
コールセンター詐欺と政府なりすまし詐欺による被害は全体の10%を占め、60歳以上の人々の被害額は16億ドルを越えたのだそうです。
直近では、Androidに保存した暗号通貨ウォレットのリカバリーフレーズ画像を光学式文字認識(OCR: Optical Character Recognition)技術を使用して窃取するマルウェア「SpyAgent」も発見されており、これからも新たな被害形態が登場してきそうですね。