「円は非常に過小評価されている」
米財務長官ベセント氏がFOXビジネスの取材でそう語流と同時に、日本政府・日銀が円買い・ドル売りの為替介入を実施した可能性にも言及しています。
日本側は介入の有無について明言を避けているのですが、米側からは踏み込んだ評価が飛び出した格好となっており、今の円安を、当事国ではない米国の財務トップがどう見ているのか?その視点をたどってみましょう。
円は「非常に過小評価」という一言の重み
ベセント長官は、7月30日、FOXビジネスの取材で、日本政府・日銀による為替介入の可能性を示唆したうえで「円相場の過度な変動は健全ではない」と強調し、介入があったかどうかは、日本側から公式に認定されたわけではなく、あくまで米側が「可能性を示唆した」段階にとどまっています。
注目したいのは、その先で語られた「円は非常に過小評価されている」という評価で、単に介入の噂に触れただけでなく、今の円の水準そのものについて、はっきりとした見立てを示しています。
世界最大級の経済を預かる財務トップが、他国通貨の水準にここまで踏み込むのは、決して軽い発言ではない。
一方で、ドル安の進行自体については懸念していないとの認識で、自国通貨には比較的おおらかで、円については「行き過ぎ」と見ているようで、このバランス感覚をどう受け止めるかは、読み手によって分かれるところかもしれませんね。
急速な円高と「行き過ぎ」への警戒
発言のきっかけになったのは、30日の外国為替市場で急速に進んだ円高で、市場ではこのタイミングで為替介入観測が浮上していたところでした。
ベセント長官は円高進行への期待もにじませつつ、「為替市場は行き過ぎた動きとなる傾向にある」と、過度な円売りへの懸念も口にしています。
「過度な変動は健全ではない」という言葉は、介入の是非そのものより、相場が本来の実力から離れすぎることへの警戒として読めますし、実際に日本政府・日銀が介入を行ったのか、行ったとすればどの規模だったのかは、この段階ではまだ分かっていません
「いずれファンダメンタルズが反映される」という見立て
ベセント長官はさらに「いずれファンダメンタルズが反映されるだろう」とし、「為替市場は日本円が過小評価されており、円高が進むべきだと気付くだろう」と述べ、今の円安を、経済の実力から離れた一時的な状態と位置づけているようにも思えます。
この見方をそのまま生活に当てはめるのは早計となるのですが、海外旅行や留学の費用を試算して「とにかく高い」と感じてきた人、食品や日用品の値上げを円安のせいだと聞かされ続けてきた人にとっては、少し考えるきっかけになる話ではありますね。
つみたてNISAや外貨建て資産を持つ人であれば、円高・円安の振れ幅が評価額にどう響くかを、あらためて意識する材料にもなりそう。
ただし、どの水準まで円高が進むと見ているのか、具体的なレートへの言及はなく、日本側の片山財務相や日銀の政策スタンスについても現状のところ分かっていません。
現時点で見ておきたい点:
実際に為替介入が行われたのかどうかは、日本側から公式に認定されておらず、介入の規模や今後の基準、円高がどの水準まで進むと見られているのかも、現時点では言及がありません。