9月30日午後、みずほ銀行でシステムの不具合により387件の外国為替取引に遅れが出ました。
主に法人顧客の送金が滞ったようで大半は同日付で処理ができるめどがついたのだそうですが、一部は翌日に持ち越される可能性が残り、詳細な原因も特定できていません。
今回で、みずほ銀行の顧客に影響が出るシステム障害が明らかになるのは今年で8件目となりました。
金融庁が、9月22日にみずほのシステムを実質管理する業務改善命令を出した直後のことで、金融庁幹部は「処分から1週間ほどで再発し、厳しく受け止めている。まず復旧を最優先してほしい」としています。
不具合が起きたのは、みずほの外為取引システムと銀行間の送金を担うネットワークをつなぐ部分で、決済が集中し負荷が大きくなったのが一因とみられているようなのですが、みずほ銀行では今年2月以降、全国のATMの7割強が一時使えなくなるなどシステム障害が相次いでいて、3月12日の障害でも外貨建て送金の約300件が遅延していました。
当時は勘定系システムと外為決済システムをつなぐ部分のハード機器が故障したためで、今回とは原因も障害箇所も異なるのですが、これまでも2002年、11年にも大規模なシステム障害を起こしてきており、19年に旧行のシステムを刷新し新勘定系システム「MINORI(みのり)」を稼働させているのですが、今年に入りみのりに関連するシステム障害が相次いでいます。
8度の障害はいずれも原因が異なっており、麻生太郎金融相は1日の閣議後会見で「2月以降、月1ペース。明らかに利用者にとって不便、極めて迷惑な話だ」と語っています。