外国為替相場の騰落を二者択一で予想するデリバティブの一種である「バイナリーオプション」は、最近になって急激にブームになってきています。
しかし近年、FXにおける大ヒット商品にもなったにも関わらず、その投機性やギャンブル要素の強さから、日本国内におけるバイナリーオプション取引において、金融先物取引業協会が自主規制ルールを設けることになりました。
バイナリーオプション人気の秘密
さて、規制が入るほどのバイナリーオプションなのですが、なぜこれほどまでに人気があるのでしょうか?
それは、バイナリーオプション自体が、デリバティブの一種であるにも関わらず、株式やFXのような基礎知識が必要ないうえ、初心者でも参加しやすく、ルールがわかりやすいということが一番の理由でしょう。
バイナリーオプションの基礎ルール
一定時間経過した後の相場が、現状の相場より「上がる」か「下がる」かを予想する投資で、配当についても「得る」か「得られないか」だけ。
まぁ、こんな風にお硬めに表現すると難しそうに思えるかもしれませんが、もっと平たく言うと
勝率は2分の1で、予測が当たればお金が1.7~2倍になり、外れればお金を失う。
実にシンプルなもので、以下の様なチャートから「上がる」か「下がる」かを予想するのです。
普通に考えれば「ただのギャンブルじゃん!」ってことになるのでしょうが、日本においてはギャンブルは禁止ですから、国内、海外問わず全面禁止になっていないということは、バイナリーオプションは列記としたデリバティブ商品ということになるのでしょうね。
Binary Option
しかし、バイナリーオプションって変な名前ですよね?
カタカナ表記からもわかるように、もともとバイナリーオプションは海外で生まれたもので、英語で表記すると「Binary Option」となります。
この「Binary」というのが、日本語だと「2値の」「2成分の」「二進法」という意味で、まさに「上がるか」「下がるか」を表現しているのでしょうね。
通貨ペアの種類と基礎
先程、バイナリーオプションの取引方法は、為替の値動きを一定時間後に「上がるのか」「下がるのか」を予想するだけというように説明しましたが、この予想をするまえに「通貨ペア」というものを選ばなければなりません。
多くのバイナリーオプション業者では、主要通貨ペアとして、円、ドル、ユーロを取り扱っており、それ以外にもサービスの差別化という目的で、いくつもの通貨ペアを用意してるところもあります。
英語表記 | 日本語表記 | 英語表記 | 日本語表記 |
---|---|---|---|
USD/JPY | 米ドル/円 | TRY/JPY | トルコリラ/円 |
EUR/JPY | ユーロ/円 | NZD/USD | ニュージーランドドル/米ドル |
GBP/JPY | 英ポンド/円 | EUR/USD | ユーロ/米ドル |
HKD/JPY | 香港ドル/円 | GBP/USD | 英ポンド/米ドル |
ZAR/JPY | 南アフリカランド/円 | AUD/JPY | 豪ドル/円 |
NOK/JPY | ノルウェークローネ/円 | AUD/USD | 豪ドル/米ドル |
SGD/JPY | シンガポールドル/円 | USD/CHF | 米ドル/スイスフラン |
CAD/JPY | カナダドル/円 | GBP/CHF | 英ポンド/スイスフラン |
CHF/JPY | スイスフラン/円 | EUR/GBP | ユーロ/英ポンド |
NZD/JPY | ニュージーランドドル/円 | EUR/CHF | ユーロ/スイスフラン |
ちなみに、現在世界では基軸通貨として米ドル(アメリカドル)が使われています。
これはどういうことかというと、例えば、円からユーロに両替したいと思った時、円とユーロを直接やり取りするのではなく、一度円をアメリカドルに交換し、その交換したアメリカドルをユーロに両替するのです。
なぜわざわざそんな面倒くさいことをするんだろう??と思った人は少なくないはずです。
しかし、これにはきちんとした理由があり、全世界でもっとも流通しているのがアメリカドルであり、かつアメリカが世界一の経済国家だからなのです。
そもそも経済力の安定しない国の通貨は、その価値が安定しづらく信用に欠けることになります。
なのでお金を取引する際には、お金の価値が安定しており、下落しにくいものが好まれます。
そうすると世界一の経済力のあるアメリカの通貨は、信用が高いうえに流通量が多く、おまけに軍事力も世界一ですから、これほど安定した通貨はありませんよね。
アクセス数: 43599